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花粉症・アレルギー性結膜炎とは?
花粉症(かふんしょう)は植物の花粉などが原因となってくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみや充血などのアレルギー反応を起こす病気です。
空気中に浮遊するアレルギーの原因物質(アレルゲン)が目や鼻の粘膜から体内に侵入し、引き起こされます。
2008年に日本アレルギー協会が行った全国疫学調査では、花粉症の全国の有病率は26.5%で、地域別では山梨(44.5%)、高知(41.2%)、栃木・埼玉(39.6%)が最も多く、最も少ないのは沖縄(6.0%)、北海道(2.2%)と地域差があることがわかりました。愛知県は28.0%と全国平均以上の有病率であることがわかりました。
アレルギー性結膜炎とは、目の表面に花粉などのアレルゲンが付着し、白目やまぶたの裏側に炎症が起こる病気です。2009年~2013年に行われた調査では、アレルギー性鼻炎のある方の86.2%に目の症状(目のかゆみや涙目)があることがわかり、その内98.4%に目のかゆみがあることがわかりました。
アレルギー性結膜炎の症状は目のかゆみ、涙目、目の充血以外に、メヤニ、目のゴロゴロ感、白目のむくみ(ゼリーのようにブヨブヨと膨らむ)があります。また、まぶたの腫れやかゆみを伴うことがあります。花粉症(かふんしょう)は花粉などのアレルギー原因となる物質(アレルゲン)が目から侵入し、ひきおこされます。
花粉症・アレルギー性結膜炎の原因は?
アレルギー性結膜炎には2種類あります。
毎年決まった季節に症状が現れる「季節性アレルギー性結膜炎」と
季節に関わりなく症状が現れる「通年性アレルギー性結膜炎」です。
季節性アレルギー性結膜炎は春や秋に多いのが特徴です。
名古屋市を含む東海地方での主な花粉の飛散時期は以下の通りです:
スギ (1月~5月)
ヒノキ (3月~5月)
ハンノキ (1月~4月)
イネ科 (3月~10月)
ブタクサ (9月)
ヨモギ (8月~10月)
カナムグラ (9月~11月)
スギ花粉は夏に作られ、秋に冬眠に入るのですが、夏に作られた花粉が多すぎると、冬眠前にこぼれた花粉が秋(10~12月)に飛散し、秋の花粉症の原因となることがあります。イネ科はお米の稲ではなく、牧草として輸入され、雑草として日本全国に広がったカモガヤ、オオアワガエリ、ハルガヤ、ネズミホソムギなどが原因となります。
通年性アレルギー性結膜炎はダニやカビを含むハウスダストや動物の毛が原因になることが多いのが特徴です。ダニはヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニの死骸や糞がアレルゲンとなることが多いです。これらのダニは人を刺すことはありませんが、じゅうたんやソファー、毛布、カーテンに潜んで、人が長時間過ごす空間で繁殖し、アレルギーの原因となります。カビはぺニシリウムやアスペルギルスが多く、どちらも室内の空気中に多く含まれます。その他、ペットがいる方はイヌやネコ、小鳥などの抜け毛やフケもアレルゲンとなります。
花粉症の方は眼科、耳鼻科、アレルギー科を受診されますが、目に違和感がある方はまず眼科を受診しましょう。
花粉症・アレルギーの症状は人それぞれで、症状の度合いも、生活のサイクルも人それぞれですので、ご自分にあった治療法を眼科専門医に相談しましょう。
アレルギー性結膜炎の検査
アレルギー性結膜炎の診察には、まず目のかゆみ、充血、メヤニ、ゴロゴロ感、目の痛み、まぶしさ、涙が出るなどの症状がないか確認します。
これらの症状のみでは結膜炎やドライアイなど他の病気と見分けるのは困難なため、スリットランプと呼ばれる顕微鏡を使い、白目や黒目、まぶたの裏側などを観察します。目の強いかゆみとともに巨大乳頭(上まぶたの裏側に乳頭と呼ばれる巨大なブツブツとした突起ができた状態)、輪状増殖(黒目と白目の境界にできる堤防のような白目の膨らみ)、シールド潰瘍(黒目に盾形のえぐれた部分ができる状態)があれば、高い確率でアレルギー性結膜炎であると診断できます。その他、結膜浮腫(白目がゼリー状にブヨブヨと膨れた状態)、乳頭増殖(まぶたの裏側に乳頭と呼ばれるブツブツとした突起ができた状態)もアレルギー性結膜炎に特徴的な所見となります。
アレルギーの原因を調べるには、一般的には血液検査が行われます。血液に存在するIgE抗体と呼ばれるタンパク質を調べる検査で、1回の採血で一度に39種類のアレルゲンを調べる検査もあり、保険適応が可能です。当院ではアレルギーの原因を調べるための血液検査は行っておりませんので、検査希望の方はお近くの内科や皮膚科、耳鼻咽喉科などにお問い合わせの上、受診をお勧めします。
アルギー性結膜炎の治療
アレルギー性結膜炎は一般的に点眼薬で治療します。
抗アレルギー点眼は①ヒスタミンH1受容体というタンパク質に炎症を引き起こすヒスタミンがくっつくのをブロックするヒスタミンH1受容体拮抗薬(エピナスチン、オロパタジン、レボカバスチン等)、②アレルギー反応を引き起こす肥満細胞からケミカルメディエーターというタンパク質が放出されないようブロックするメディエーター遊離阻害薬(アシタザノラスト、トラニラスト、ぺミロラストカリウム等)の2種類です。軽症の方はどちらか1種類の目薬でかゆみや充血などの症状が治まります。コンタクトレンズの上から使用できる目薬もありますので、お気軽にご相談ください。
中等症以上の方は、ステロイドの目薬を抗アレルギーの目薬と一緒に使用します。ステロイドは副腎(腎臓の上にある臓器)から作られるホルモンの1種で、体中の炎症を抑え、免疫を抑制する効果があります。眼に長期使用する場合、眼圧(眼の硬さ)が上昇したり、白内障が進行したり副作用もあるため、慎重に使用する必要があります。その他、抗アレルギー薬の飲み薬もアレルギー性結膜炎には有効です。近年は湿布のように腕などに貼る抗アレルギー薬もありますので、飲み薬が苦手な方でも治療が可能です。
春季カタルという小学生~思春期までの男の子に多い重症のアレルギー性結膜炎では、上記の目薬や飲み薬のみではかゆみ等の症状が治まりにくいため、免疫抑制点眼薬(シクロスポリン、タクロリムス)を併用して治療します。コンタクトレンズが原因で起こる巨大乳頭結膜炎の場合、使い捨てタイプのコンタクトレンズに変更する、コンタクトレンズのこすり洗いを徹底する等の対策も重要です。
アレルギー性結膜炎は治療以外に、予防も重要です。
例えば、スギ花粉症では毎年2月中旬頃から目がかゆくなる方は、花粉が飛び始める2週間ほど前の1月下旬から、抗アレルギー点眼を予防的に使用することで、症状が軽くなり、強いかゆみや充血などが出現する期間も短くできます。
それ以外に、以下の予防法がありますので、参考にご活用ください:
・花粉症シーズンはコンタクトレンズの装用を中止し、メガネに切り替えましょう。
・外出時はメガネおよびマスクを着用しましょう。花粉症予防にはゴーグル型メガネが効果的です。
・NPO花粉情報協会などから発表される花粉情報を参考にし、花粉飛散量の多い日の外出は極力避けましょう。地域の花粉飛散量はスマートフォンアプリ「かゆみダス」(参天製薬)で確認できます。
・眼に入った花粉を洗い流す際は、水道水やカップ式の洗浄器具は避け、人工涙液を1回数滴点眼しましょう。防腐剤無添加の人工涙液がよりオススメです。
・外出時、一番外側の衣服はウールを避け、綿やポリエステルなど花粉が付着しにくい生地を選びましょう。
・帰宅後は手洗い、うがいの他、洗顔しましょう(新型コロナウイルス対策にもなります)
・掃除機で定期的に部屋を掃除し、空気清浄機を利用しましょう
・寝具類は晴れた日に天日干しし、その後掃除機をかけて表面のダニの死骸を除去しましょう
・アスペルギルスなど真菌にアレルギーのある方は、湿度の高い夏季はこまめに換気し、冬季は窓ガラスやサッシの結露はこまめにふき取り、相対湿度70%以下に保つよう除湿しましょう。
・目のかゆみが強い時、緊急的に濡れタオルなどで目を冷やすと効果的です。
花粉症・アレルギー性結膜炎の検査、治療がご希望の方は名古屋市中村区の
元中村眼科にお気軽にお問合せください。
日本眼科学会認定 眼科専門医
元中村眼科 院長 末継哲行
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